【業界エッセー】モバイル広告/マーケティング最前線 ~「第8回モバイル広告大賞」の受賞作品から見る市場の現況~ 後編

高橋 伸也氏
株式会社ディーツー コミュニケーションズ
 広報宣伝部

前編に続き、第8回を迎えた「モバイル広告大賞」の受賞作品のご紹介をします。 今回は「マーケティング部門」、そして「グランプリ」作品のご紹介です。


「マーケティング部門」
~クロスメディアやユーザー間コミュニケーションを発生させる手法が主流に~


モバイル・マーケティングでは、以前は、モバイルサイト上のみで情報を提供する 形のキャンペーンも多くありましたが、現状では、ほとんどの企業が、他メディアや リアルとモバイルを連携させた手法を取り入れたマーケティングを実施しています。 特にリアルと連動させたマーケティング手法では、その「体験」をユーザーに提供し 、ユーザーの商品やブランドへの興味・関心を高めて、ファンになってもらうことを 意図するケースが多くなっています。

今回の受賞作品の、ソニー・ミュージックエンタテインメント「ペア・ムービー『 素直になれたら』」は、歌手・JUJUさんの楽曲のプロモーションで、モバイル向けに 動画を配信したキャンペーンでした。 2種類の動画を用意して、2台の携帯電話でそれぞれ異なる動画をダウンロードし、2台 の携帯電話を並べてそれぞれの動画を同時に再生すると、2つの動画が連携(人物が右 の動画から左の動画に移動するなど)して楽しむことができるコンテンツです。ユー ザーが友人などと一緒に動画を楽しむことを想定したコンテンツであり、口コミも発 生しやすいコンテンツだといえます。

ユニ・リーバジャパンの「AXE CHOCOMAN HANTER」は、「チョコマン」というキャラクターの画像を多数用意し、ユーザーがその画像を集めることでポイントを競うといったキャンペーンです(図1)。
ユーザーは、PCサイトや街頭のイベントなどで、QRコードをモバイルで読み取ること により「チョコマン」の画像データをゲットすることができます。その画像とQRコー ドをモバイルの画面に表示させることができ、友人などがそのQRコードを自分のモバ イルで読み込むと、その友人のモバイルにも同じ「チョコマン」の画像データが取り 込まれます(図2)。
このキャンペーンも、友人同士などのユーザー間コミュニケーションを意識したもの です。


(図1)「チョコマン」の画像をモバイル内に集める

「チョコマン」の画像

(図2)携帯電話の画面上のQRコードを
別の携帯電話で読み込む

携帯上のQRコードを別の携帯電話で読み込んでいる画像


ここ数年来、企業によるモバイルのマーケティング活用に関しては、クロスメディ アや統合型マーケティングにおけるモバイルの最適な活用が課題だとされていました 。今回の「モバイル広告大賞」の受賞作品では、それらの課題が実例を伴って実現、 定着の兆しを確認することができる結果となったといえます。



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