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まとめると、サービス(サービス・プラットフォーム)と端末の一体化を実現可能なスマートフォン が、現在のキャリア主導のサービスモデルを変革させる可能性が大きいということです。 もちろん、キャリアの基本サービスである、音声通話、パケット通信、SMS等は無視出来ませんが、これらが共通化されるLTEインフラの実現時期には、音声サービスのVoIP化も追い風になり、SIMロックフリーのスマートフォンがモバイルの主流になるのではと思います。 現在のスマートフォンは、車で言うと外車の様な存在だと、筆者は思っています。2年毎にモデルチェンジする国産車を次から次へと買い換える人がいる一方、至れり尽くせりの装備は無くとも、完成されたコンセプトと強烈なインパクトを持った外車を長年乗るユーザーがいるのと同じで、スマートフォンユーザは着実に増えてゆくものと考えます。 ● PAN昨年末に各社から発表された冬モデルの一番の特徴は、Wi-Fi対応だと思います。Wi-Fiが登場した頃を知っている筆者には、現在のWi-Fi普及状況については非常な驚きを感じています。 ワイヤレスという技術は、基本的に人間を様々な制約から自由にする技術だと筆者は考えていますが、現在は逆にワイヤレスによって、縛られている人間の方が多いのではと思います。 さて、本題ですが。PAN(Personal Area Network)と言う言葉を初めて知ったのは、今から10年位前、無線LAN/LAN/PANと常に一緒に語られていたと記憶しています。 大雑把に説明すると、キャリア等が提供する公衆網を無線LAN、企業やサービス事業者が提供する地域間を接続する固定網をLAN、個人を取り巻く近距離の接続を提供するのがPANということになります。 現在の世の中を見ると、各キャリアは固定網のサービスも提供していることから、無線LAN、LANについては提供済みと理解できます。更にLANについては、無線LANでの提供も普及しています。 そこで、次の一手がPANになると言う訳です。3Gとパケット定額制の普及により、ユーザーのデータ通信利用は拡大を続ける一方で、キャリアとしてはサービスレベルを低下させること無くコストの高い3Gベースの通信インフラの利用を出来るだけ緩和したいという思惑から、一般的に普及しているWi-Fiの採用に踏み切ったという見方が一般的です。 ところが、Wi-Fi接続可能な端末が普及する事は、先のスマートフォン と同様にサービスモデルの変革を助長する事になると筆者は考えます。Wi-Fi接続に関しての各キャリアのサービス提供形態は実機での検証が出来ていないので想像でしか語れませんが、少なくともPCブラウザでは、Wi-Fi公衆網サービスも含めてOpenなインターネット環境に接続可能だと思います。 だとすると、スマートフォン同様に個別、且つ独自のサービス提供が可能になるはずです。しかも、キャリアを超えて共通のサービスインフラでの提供が可能。つまり、LTEの普及の前にキャリア間で共通のネットワークインフラが出来上がるということになるわけです。 Wi-Fi端末の普及には数年が掛かるとは思いますが、LTE立ち上がりの時期を考えると、いまからこのキャリア共通でのサービスプラットフォーム・ビジネスを真剣に検討すべきと考えています。 また、Wi-Fiの普及には、別の面白い面があると考えています。それは、本来のPANの意味である、いわゆるマシンto マシンの通信です。ニンテンドーDSの「すれ違い通信」で一般的にも認知され始めた、アドホックモードでの通信です。 Wi-Fi搭載デバイス同士がお互いに通信し合えるというこの規格が、更に「Wi-Fi-Direct」という新たな規格に進化する事で、マシンtoマシン通信を活用した新たなサービスが可能になると筆者は信じています。 携帯とゲーム機や家電との通信等が可能になるのですから、なんだか楽しい事が起きそうな気がしませんか? Wi-Fiのみならず、Bluetooth の活用等、マシンtoマシン通信の可能性は非常に大きく、今後注目の分野だと思います。 2010年を向かえ、モバイルを取り巻く環境は加速度を増して変化しています。それだけに、新たなビジネスチャンスも様々なところに生まれているのだと筆者は常に思っています。 それを的確に見つけ出す事が出来れば良いのですが、お正月ボケの頭ではちょっと無理の様ですので、今回はこの辺で失礼します。 |
■執筆者プロフィール■
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湯浅茂充
株式会社Jストリーム事業推進部・専任部長