インターネットの普及は、人々にかつてないほど多くの情報への接触を可能にした。一方で、現在、情報の波のなかで、その判断に悩む消費者が生まれつつあるというのも、また事実である。そんななか、企業サイトは、情報発信活動において新たな側面を求められつつある。それは、世の中にあふれている情報を「いかに読み解くか」ということへのニーズである。
トヨタファイナンシャルサービス証券(以下、トヨタFS証券)は、顧客の財産づくりをサポートすることを目的に発足した、トヨタグループの証券会社。債券や投資信託など、長期運用タイプの商品をメインに取り扱っているため、Webサイトではオンライン取引などの一般的な口座機能に加え、顧客に対して長期的に情報を提供できるコンテンツが必要とされていた。また、店舗が愛知県下に集中しているため、他地域の顧客獲得に向けて、わかりやすい商品説明を行う必要もあった。
トヨタFS証券では、これらの課題の解決策として、証券情報を広く伝えるコーナー「Money Compass」( http://www.toyota-fss.com/money/index.html )を自社サイト内に設置。2005年からは、よりわかりやすい情報提供を目指し、「やさしいマネー講座」( http://www.toyota-fss.com/money/seminar.html )と題する動画によるオンラインセミナーをスタートさせた。さらに2006年からは、動画活用の比重をさらに高め、自社制作による対談形式の動画コンテンツ「マネー“カイゼン”計画」( http://www.toyota-fss.com/money/talk.html )の配信を開始。毎回、テレビ等で活躍する経済界の著名人をゲストに招き、旬の話題を取りあげる内容が好評を博している。
「情報の洪水のなかで、消費者は『自分にとって必要な情報はどれなんだろう』と混乱してしまうことが多々あります。そこで、自社商品の訴求だけにとどまらず、もっと広い視点で、消費者に自社の業界そのものを理解していただくお手伝いをすることが大切だという考えに至りました。それが、情報化時代においても、最終的に自社や自社商品に対して深い共感を得るための有効なコミュニケーションの形だと思うのです」と担当者は語る。自社の商品・サービス提供だけにとどまらない消費者への情報提供――それは、企業サイトを、販促ツールだけにとどめない“メディアとしての企業サイト”という視点である。
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