「若い社員にこそ最新の研究成果に触れてほしい。」
コマツ様の場合

One Cut
「R&Dシンポジウム」キャプチャ
シンポジウムのオンライン化により、若手研究開発者も含め全社員が参加可能に。「専門化された高度な内容も、映像を伴う研究発表で聴くとわかりやすさを増す」と評判になった
コマツWebサイト
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建設・鉱山機械分野で国際的なリーダーとして地位を確立するコマツは、国内8、海外20工場の生産拠点を持つ。
※なお、 R&Dシンポジウムは、社内イントラネットからのみ閲覧・視聴が可能となっている

膨大な手間とコスト。限定される参加者

コマツでは研究開発の向上を目的として、年1回2日間「R&D(Research & Development)シンポジウム」を神奈川県平塚市にある中央研究所で開催していた。これは、研究開発者が自らの研究内容やその成果を発表し、情報共有するもので、国内外の本支社やグループ会社から毎年300名以上が参加していた。

300名と聞くとそれなりの数であるが、交通費や出張費など参加する側にも多大な費用がかかるため、参加するのは部課長といったマネージャクラスに限定されがちだった。R&Dシンポジウム事務局では、コスト削減の課題を抱えつつも、同時に、コマツの若い研究開発者たちにも、もっとじかに研究成果に触れてもらいたい、研究開発に夢を持ってもらいたいと考えていた。
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ちょうどそのころ、社内のある研究部門がグループウェアを利用した、文書による「研究発表掲示版」活動を行っており、社内で好評を博していた。こうした情報発信に対する試みをヒントに、R&Dシンポジウム事務局はストリーミングを使ったオンラインシンポジウムを導入することに決めた。

コマツのイントラネットを流れるストリーミング

「ほんとにちゃんと動画が流れるのだろうか?」
使うと決めたものの、不安はあった。

研究内容は機密情報であるために、シンポジウムサイト全体に高度なセキュリティを確保する必要があった。R&Dシンポジウム事務局は、自社のイントラネットでの配信を選択したが、そこでのストリーミング配信はむろん初めてのことだった。

国内外に多くの拠点を構えるコマツにとって、動作環境やシステム上の確認、周知活動など、確認しなければならないことも多かった。

しかし、導入までのひとつひとつの要素を着実にクリアにしていった結果、2002年4月1日、第1回オンライン版R&Dシンポジウムは見事、開催に至る。開催期間2ヶ月、国内外の全コマツ社員が参加可能、コストはこれまでの半分以下に抑えた。

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資料にあわせて発表者が映像で説明を行うストリーミング研究発表は、わかりやすいと評判になり、トータルのアクセス人数は、実地開催時の4倍以上になった。建機の振動実験の比較映像では、準備する側、見る側双方にとって「まさにストリーミングがうってつけ」と話題の的となる一幕も見られた。

広がる、部門を越えた交流の輪

今年もコマツでは、ストリーミングを使ったオンライン版R&Dシンポジウムが開催されている。「前回よりも新しいことを。」を目標に、リアルタイムアンケートなどを取り入れ双方向性を強化するなどといった取り組みも行っている。

研究開発者と研究開発者、研究開発者と営業担当者など部門を越えた意見交流の輪も広がりつつあり、そこから新たな事業も立ち上がってきている。「若い研究開発者にこそ見てほしい」「アイデア、夢を拾って欲しい」というR&Dシンポジウム事務局の願いが形として現れてきている。

建設現場でのショベルカーやダンプカーなどに代表されるような、縁の下の力持ちなコマツの商品の源流を探ると、そこには、モノづくり文化に尽力する研究開発者の情熱が存在していた。そして、その研究開発者たちの情報・知識の交流を支える有効な手段として、ストリーミングが貢献している。

【文中敬称略】
(2003/05/29)



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