アメリカの動画配信サイトと言えば、YouTubeを思い浮かべる人も多い。しかし、ここ最近注目を浴びている動画配信サイトにHulu.comがある。HuluはNBC UniversalとNews Corpの共同出資で設立された。このHuluはYouTubeやニコニコ動画のような投稿型サイトとは異なり、 既存メディア企業が自社のコンテンツを配信するモデルをとっている。昨年10月からベータバージョンで試験運用を開始し、今年3月から一般公開されている。
日本でも知られているHerosの2nd SeasonやSimpsons、NBAバスケットボール、NHLアイスホッケーなどをサイト上で多数視聴することが出来る。豊富なコンテンツは、NewsCorpとNBCによるものだけのだけでなく、MGM、Sony Pictures Television、Waner Bros.といった大手映画会社やテレビ局からの提供によって支えられている。
このサイトが特徴的なのは、番組の一部ではなく多くの番組の全部分を視聴することが出来ること、広告を収益源としているため無料を基本としていることである。250作を超えるテレビ番組シリーズのフル・エピソード、100本以上の映画本編が提供されている。また、操作感にも定評がある。
Nielsen Onlineが発表した5月のストリーム数では、全動画配信サイトの中で堂々の9位となった。前月比だとストリーム数は6300万から8000万へと27%の伸び、ユニークユーザ数では13%の伸びである。ユーザ一人あたりの視聴時間も伸びていることになる。
Silicon Alley Insiderの試算によれば、2008年4月から2009年3月の収益は4500万ドルから9000万ドルになる。粗利も1250万ドルから2500万ドルと見られており、広告収益モデルの動画配信のスタートアップ企業としては控えめにみても悪くない数字である。
なおHuluは現在、日本からは通常トップページにアクセスす ることは出来るものの、動画コンテンツ自体は視聴することは出来ない。
【参考】
ビデオ配信サイト「Hulu.com」が正式スタート,新たにWarner Bros.などと提携
(ITpro 2008.03.13)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20080313/296044/
Hulu: A Consumer Success But Still A Small Business
(Silicon Alley Insider 2008.07.01)
http://www.alleyinsider.com/2008/7/hulu-a-consumer-success-but-still
-a-small-business
Nielsen: People Watching Less YouTube, Less Video, But More Hulu
(Silicon Alley Insider 2008.06.20)
http://www.alleyinsider.com/2008/6/nielsen_people_watching_less_youtube
_less_video_but_more_hulu"
(2008/07/04)